熱狂したい

阪神を愛することは正義を愛するということ。国民の義務なんです

ニュースを見ていたら先日亡くなられた上岡龍太郎さんがこんな言葉をおっしゃっている映像が流れていた。関西人ということもありきっと熱狂的な阪神ファンだったのだろう。


私の友人にも熱狂的な浦和レッズファンがいる。大学の時に誘われて一緒に埼玉スタジアムJリーグの試合を観戦したことがあるが、普段は温厚な彼が試合が始まると大きな声で選手の名前を連呼するのを見て驚いたことを覚えている。


彼とはその後も大学を卒業して社会人になってからも味の素スタジアム等々力陸上競技場日産スタジアムでも、遠征して静岡のエコパスタジアム、名古屋の豊田スタジアム、茨城の鹿島スタジアムでも誘われるたびに一緒にレッズの試合を観戦した。いつも帰り道の彼はレッズが勝てば機嫌が良かったし負ければ機嫌が悪かった。


彼に誘われて試合を観戦しているうちに自然と私もレッズの選手について詳しくなってきた。私が休みの日はレッズの試合ばかり行っているので、おそらく当時の職場の人たちは私が熱狂的なレッズファンだと思っていたことだろう。


正直に心情を吐露すると私はレッズの熱狂的なファンだったわけではない。もちろん、レッズが勝てば嬉しかった。だが、負けても悲しいとか悔しいという気持ちにはならなかった。いや、なれなかったと言った方が正しいのだろうか。

つまり、レッズが勝っても負けても決して涙を流して嬉しがったり、悔しがったりするような気持ちにはなれなかったのである。


その後、私が東京を引き払って実家の鹿児島へ帰ることになったため、レッズの試合を観戦することはなくなった。


私は特定のプロスポーツのチームを熱狂的に応援できる人が羨ましい。寝食を忘れるほどに何か特定のものに熱狂できるというのは生まれつきの才能なのだろうか。