ぼたもち食べたい
小さい頃は父親やばあちゃんが「おいしい、おいしい」と言いながら食べているを見ながら「どうしてあんなものがおいしいのだろう」と不思議に思っていた。
まるで柔らかいご飯と甘いあんこを一緒に食べているような食感が苦手で父親やばあちゃんから頼まれて買って来ることはあっても決して自分が食べることはなかった。
やがて父親もばあちゃんも死んでしまい、お家にぼたもちが置いてあることも私が買って来ることもなくなってしまった。
それから長い年月が経ったある日、ふと、かつて父親やばあちゃんがおいしそうに食べていたぼたもちを食べたいと思った。そして、買って来て家で食べてみた。
めちゃめちゃおいしかった……
以来、無性に食べたくなる時があり、買って来て家族の前で「おいしい、おいしい」と言いながら食べている。
私は鹿児島が世界に誇る名店「かるかん元祖 明石屋」のぼたもちが大好きである。他のいろいろなお店と食べ比べてみたわけではないが個人的には明石家のぼたもちがあれば他のお店にぼたもちがなくても構わないぐらい好きである。
明石家のぼたもちはあんこに何とも表現しようのない品のある味がする。3個入り1パックで、一口で食べられるサイズもちょうどいい。
また今日も買って来てしまった。いただきます。